俳句会」カテゴリーアーカイブ

学習院俳句会 新年初句会開催

平成31(2019)年1月17日、恒例の初句会が霞会館において開催されました。今回は特別選者に玉藻主宰の星野高士、花鳥主宰の坊城俊樹の両先生をお招きして28名が参加。句会後の懇親会では、お二人からなつかしい母校学習院俳句会の昔話を伺い、楽しくも有意義なひとときを過ごしました。

●星野高士先生特選句
「墨を磨る音の香を生む二日かな」 湯口昌彦(34政経)
●坊城俊樹先生特選句
「初暦富士の高嶺の匂ふごと」 遠藤風琴(32短大)
●長嶺千晶先生特選句
「御破算で願ひましては年の暮」 宮田應孝(30政経)
●当日の最高得点句
「屠蘇酌むや戦禍を知りし喉仏」 長谷川祥子(35英文)

学習院俳句会は超結社の楽しい句会です。
毎月一回長嶺千晶先生(晶代表・57仏文)のご指導のもとに句会を開催していますが、年齢層も厚く北海道をはじめとし遠隔地からの出席、投句もあります。俳句に興味をお持ちの皆様のご参加をお待ちしています。
お問合せは、多田信子(34国文)まで。
電話 03-3200-6704

学習院俳句会新年初句会開催

平成30(2018)年1月16日、恒例の初句会が霞会館において、「玉藻」主宰の星野高士先生を特別選者にお招きして開催されました。句会後の懇親会では星野先生から、かつて「玉藻」若手学習院三羽烏と謳われた佐藤石松子(昭24旧高)、成瀬正俊(昭31国)、京極高忠(昭32経)氏らの活躍ぶりにつてのお話をうかがい、あらためて学習院と俳句との深いつながりを思いました。
●星高士先生特選句
「細胞の力を信じ初鏡」望月和子(昭44哲)
●長嶺千晶先生特選句
「衰へは笑顔に変へて初鏡」十河弘子(常磐会)
●当日の最高得点句
「高麗屋三代映す初鏡」遠藤風琴(昭32短)
学習院俳句会は超結社の楽しい句会です。毎月第3月曜日午後、長嶺千晶先生(晶代表、昭57仏)のご指導の下に開催しています。俳句に関心のある方は句歴の有無を問わずにぜひどうぞ。
お問い合せ先/多田信子(昭34国)電話03-3200-6704

学習院俳句会

桜しべ踏みて母校の月日かな 津端きしを

(第24回「オール学習院の集い」俳句会最高点句)

●学習院俳句会合同句集「岩ひばり」第1句集(昭和31年刊)に寄せられた

小宮豊隆先生(当時学習院大学教授 文学部長)の序文

この句集の名前をつけてくれと頼まれた。私は日郎君の「天涯に雲たむろせり岩ひばり」の句が気に入ったから『岩ひばり』を句集の名前にしたらどうかと思った。

しかし「岩ひばり」といふ言葉を、私は聴いたことがない。それで私は、手近の角川書店の『俳句歳時記』を探してみたが、それには「岩燕」はあるけれど、「岩雲雀」はない。しかもこの句は「岩ひばり」といふよりも「岩つばめ」といった方が、私には遥に適切である気がするし、殊にこの句が気に入った理由も、私の眼は「岩ひばり」と読んでゐたにも拘らず、私の頭はそれを「岩つばめ」と受け取ってゐたせゐであったやうに思ふ。しかし日郎君のこの句は、「ひばり」と「つばめ」と書き誤ったのではなく、事実日郎君は白馬岳で「ひばり」を見たので「つばめ」を見たのではなかったのかも知れない。もしさうだったとすれば、私はこの句集の名前を、一往は『岩ひばり』といふことにして、実際は『岩つばめ』を意味するのだといふことにしてはどうかと思ふ。

もちろん外の諸君が、そんな無理な名前は困るといふやうだったら、この案は撤回するより仕方がない。

昭和三十一年十二月十一日      小 宮 豊 隆(原文のまま)

(注)日郎君:岡田日郎(31年国文) 「山火」主宰 俳人協会副会長

●合同句集「岩ひばり」発刊

学習院俳句会合同句集「岩ひばり」の第11句集が平成22年10月発刊されました。参加52名、各20句、計1040句の作品が収められています。ご希望の方は世話人まで。(残部僅少)

●新春俳句会開催

恒例の新春俳句会が平成23年1月19日「霞会館」において開催されました。句会には過去最高の38名が参加、句会後の懇親会ではワインの杯を傾けながら、和気藹々のうちに歓談が尽きませんでした。

☆新春俳句会自選句(順不同)

俳縁の輪の広がりや日脚伸ぶ    山縣輝夫

母祖母と歌詞をつなげて手毬唄   津端きしを

酒蔵へ引き水ひびき初明り     青麻やす子

人日や浅草裏の昼遊び       網野月を

鉈一閃円空佛の眼冴ゆ       石田 等

寒鴉翔ちたる大樹昼暗し      出田浩子

東雲の奥羽山稜初日影       伊東鄙人

東西の窓開けしばし初外気     稲村節子

岩ひばりいよよ高みに去年今年   井原毬子

最後とのことわり増ゆる賀状かな  岩波清子

元旦や音色の鈍き酒をつぐ     宇井野靖子

水盤に水をさしをり松の内     宇井野洋子

少年の声変りして年明けぬ     上田美津

山上湖溢れゐるらし冬の滝     江島新子

せせらぎの落葉溜まりを避け流る  梶本若水

廻りつつ独楽文様の静かなり    葛生みもざ

大正に近付く昭和海鼠餅      栗林 浩

初富士のいつもの貌でありにけり  佐藤石松子

初暦顔の高さに掛けにけり     佐貫亜美

初詣列長々と諏訪大社       鈴木由紀子

鷽替へて余生の扉開きけり     鈴木良子

元旦や街の静かさ清々し      十河弘子

あの世までつひに煤逃げしおほせし 多田野分子

海底のやうな日暮や海鼠噛む    伊達公子

若水のせんせんと玻璃満しけり   筒井カヨコ

着膨れて腹も膨れて千鳥足     中島 泉

去年今年想ひ万感朝の風呂     西川謙子

食卓のクロスの強さ年明くる    西島晃彦

いや高き空の極みへ初雲雀     二ノ宮浩子

白鳥の珠解く飛翔日をこぼし    長谷川祥子

友の手になる京かぶら届きけり   林なおみ

松の葉に真珠玉持つ初日かな    松井ゆかり

エチオピア大使公邸松飾る     宮田應孝

知恵の輪のどうにもならず切炬燵  茂木好夫

貨車過ぐる枯野の音となりにけり  森下義彦

富士仰ぐところに坐して大旦    湯口昌彦

初御空つがいの鳩に追き越され   吉田光子

戦略のあるが如くに鴨並び     吉原正展

【当日の写真】

平成23年 新春俳句会

平成23年 新春俳句会

●下記の会員各氏の第1句集が刊行されました。おめでとうございました。

宮田應孝(30年政経「澤」同人) 『新涼』平成21年11月刊

筒井カヨコ(35年英文) 『華さび』平成22年4月刊

津端きしを(33年政経「狩」同人)」 『端居』平成22年6月刊

●学習院俳句会の活動状況

句 会  毎月1回開催

吟行会  随時開催

「オール学習院の集い」参加  どなたでも参加自由の天幕句会開催

合同句集「岩ひばり」発行(不定期)

●学習院俳句会は超結社の楽しい句会です。

学習院卒業生で参加ご希望の方は、下記の世話人までご連絡ください。

●代表者 津端隆二 (33年政経)

世話人 二ノ宮浩子(33年英文)

TEL/FAX 047-343-3812