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桜帆会の歩み

ヨット部50周年!

学習院大学ヨット部は1954年に創立され、国内屈指の伝統校としてヨット界に広く認知されております。世界選手権、全日 本選手権、国体、全日本学生選手権等、多くのレースに出場し、時として華々しく、ある時は持てる力を充分に発揮できず、悔しい思いを後輩に託したりと色々 でありますが、学生時代の4年間を海や風に親しみ、自然の大きさ、美しさ、怖さを身をもって体感でき、真の友人を得る喜びは多くのOB、OGが人生の糧と しております。
現在の合宿所は、横浜八景島シーパラダイス内マリーナと三浦郡葉山町にあり、平成元年以降途絶えている「全日本学生選手権団体出場」という目標を掲げ、 家族的で楽しく和気藹々の雰囲気の中にも、日々懸命に練習に励んでおります。

ヨット部 50周年記念祝賀会の開催<栄光と挫折を刻んだ50年の歴史>


平成16(2004)年6月26日13時から、東京・虎ノ門の霞会館にて「学習院大学ヨット部創立50周年記念式典」が開催された。昭和29年6月、同好会としてスタートし、翌年には関東学生ヨット選手権に参加し実力をつけていった。そして昭和39年、誰もが忘れることのできない事故が起きた。学習院ヨット部所有の「翔鶴号」(しょうかくごう)の遭難である。この時5名の尊命が失われることとなった。
当時ご協力とご援助をいただいた神奈川県水難救済会、みうら漁業組合及び沿岸漁業組合、関東学生ヨット連盟などの方々も式典にお招きした。
はじめに桜帆会会長の石井昌敏氏(昭36経)から式辞が述べられ、50周年の記念すべき節目を祝うとともに、40年前の遭難事故では多くの方々に支えられ今に至ることができたという感謝の意を表した。そして海を愛し、風を受け、いつまでもヨットと接していきたいと語り、今後のヨット部の発展を祈念した。
ヨット部創設者の一人で、50周年記念実行委員長の平田義倫氏(昭34経)から、現役主将に新部旗が授与された。また「創部50周年記念誌」も発刊し、部の歴史を忘れずに新たな歩みを進めることとなった。
式典後のパーティーには、田島義博学習院長をはじめ、永田良昭大学長(昭29高)、ヨット部OBで本会の50周年記念実行委員会・名誉会長の麻生太郎氏(昭38政)にもご参集いただき、現役学生を含め約300名が集う盛会となった。「部の雰囲気は年々よくなっていると感じます。特に女性も活躍しているのが学習院の特徴の一つではないでしょうか」と話すのは石原豪介監督(平4済)。現在部員は35名、各大学で部員減少が叫ばれている中、関東で有数の部員数を誇る。ここ数年インカレでの成績ものばり調子で、関東50大学の中でも強豪校と認知される実力だ。関東水域トップレベルの10大学とともに八景島シーパラダイス内マリーナを拠点に、「全日本学生選手権団体出場」という目標を掲げ、和気藹々とした雰囲気の中でも厳しく懸命に練習に励んでいる。
ある先輩は、「厳しさから背をむけずに立ち向かう姿勢が学習院ヨット部から感じられる」と語り、その背景には「翔鶴号」の経験が息づいていることがうかがい知れた。ヨット部は学外で活動していることもあり、部員の確保や学業との両立、施設の使用料など、学内で活動できるクラブとは比べられないほど苦労が多い。しかしOB・OGによる現役支援も篤く、今後も一丸となって新たな航跡を残していくことだろう。

2004年2月29日(日)八景島マリーナで新救助艇<桜翔>の命名式と進水式が行われた。
強い南風の日、佐藤部長先生や十数名のOBOG等が見守る中、現役部員が颯爽と船を操った。

学習院大学ヨット部公式ホームページ